山行日 1962年2月18日
メンバー (L)宮坂、山越
前夜上野駅発23時の直江津行きで出発した。ギリギリに駆けつけた故かデッキに腰を下ろして乗って行く。夜半は相当に寒かった。
上田に着いたのがやや遅れて5時になったが少々待たされた上、直通バスに乗る。スキー割引券は菅平までになっており、国鉄バス利用となっているが、上信電鉄バスを利用して差し支えない。
菅平ホテル前で降ろされ、明け方の寒風に吹かれながら北信牧場の入口、小林館まで歩く。雪質は上々、天気も快晴で快適なツァーが楽しめると心が沸き立つ。
小林館で2時間ほど休憩した上、スキーにシールを付けて出発。白樺林も過ぎて登るほどに雲が多くなってきた。根子岳小屋の跡の森林を抜けると途端に強風となって様相が変わってきた。頂上近く四阿山ももうガスのために隠れてしまった。寒気が酷くて何度か立ち止まって手をポケットに差し入れて暖めなければならなかった。
頂上でのんびりと昼食をと思ったのは夢となり、シールを外すのももどかしく下山に取り掛かった。頂上から三角点の峰を目標に滑降を開始したが、南東の風が強くて風の方向に向かった時は下りでありながらほとんど滑らない。その反対の時は物凄いスピードになるので滑ることができなかった。ガスがかかってきて視界がゼロに近かった。三角点の峰から左に進路を取り、斜滑降を続ける中、少し右に寄り過ぎたと感じたので左折してダボスへの尾根につけられたトレール(棒杭)を発見することができた。
ダボスのゲレンデでは大勢のスキーヤーが滑っていたが、我々は素通りをして宿へ滑り込んだ。宿で遅い昼食にして3時45分のバスに乗る。帰路のバスは途中で少々遅れてとうとう5時半の列車には少しのところで間に合わず次の急行で帰京した。
〈コースタイム〉
上野駅(23:00) → 上田駅(5:00~5:10) → 菅平ホテル前(6:30) → 小林館(6:45~8:40) → 白樺林(10:00) → 根子岳小屋跡(11:00) → 根子岳(11:40~11:55) → バボス上(13:25~13:45) → 小林館(13:50~15:45) → 上田駅(17:40~19:10) → 上野駅(22:45)