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山スキー・ニセコ周辺
永岡 恵二

山行日 2020年3月19日~23日
メンバー (L)永岡、佐藤(明)、斎藤(吉)、清水、萩原

 定例の北海道スキー、今年はニセコの五色温泉をベースに開催した。毎回案内してくれる北海道在住の山邦さんは新型コロナ騒ぎで仕事が多忙になり不参加。その代わり、毎年ニセコ周辺を滑りつくしているみーこさんが参加してくれた。おもしろおじさん、赤毛のおじさんの他、今回初めて一緒に滑るはぎーも参加してくれて楽しいツアーになった。

 各自手配した飛行機で9時30分に新千歳空港に集合。皆、定刻通りに到着しており、直ぐにレンタカーを呼んだ。指定された場所で送迎車を待っていると、新型コロナ感染を気にしてなのかドア全開で送迎車が来た。送迎車でレンタカーの事務所まで行くが、途中相当な数のレンタカーが駐車しており、今回の新型コロナ騒ぎで北海道に来る人がいかに少ないかがわかった。事務所に到着すると、免許を持っているはずのもきちさん、明さんは免許証を忘れ、自分だけが運転者として登録し出発(後でリフト券購入の際シニア料金の証明で明さんは免許証を持っていたことが発覚!)。
ニセコ酒造  今回の宿は自炊の為、まずは買い出し。倶知安のニセコ酒造に立ち寄った。話好きの酒蔵の方の説明を聞きながら、自分以外は試飲を楽しみ(約1名は完全に酔っ払い)、1升瓶4本と5合瓶の活性酒を購入。次にマックスバリューでサッポロクラシック1ケースと食材を購入し、宿に向かった。
 到着は14時くらいだったので、明日からの足慣らしを兼ねて宿の裏手で軽く滑ることにした。110mほど尾根を登ると、平らな場所に出て、そこから宿まで、沢を滑った。登りながら思った通り、重たい雪だ。今回山スキーは3回目というはぎーはこのような重たい雪は初めてとのことで、何度も転んで降りてきた。みーこさんは面倒見がよく、ずっとはぎーの横について、フォローしていたが、おじさん達はアルコールを求めてさっさと滑り降りてしまった。
 飲み始めてすぐに記憶がなくなっていた・・・。今晩の夕食は白だしベースのさっぱりちゃんこ鍋だったが、記憶なし。

宴会スタート!

【3月20日】
 今日は風が強くとても山に入れる状況ではない。昨日と同じ宿の裏手の北側を午前中に軽く滑って、あとはダラダラ過ごした。
 今晩の夕食はジンギスカン。今日はしっかり最後まで記憶がもった・・・。

【3月21日】
 快晴だ!昨晩雪が降り、どこも雪は良さそう。ガンガン滑りたいという明さんのリクエストからスキー場の非圧雪エリアを滑ることにした。スキー場の非圧雪エリアなら比羅夫がオススメという清水さんの意見を聞いて、ニセコグラン・ヒラフに向かった。ニセコの通りは普段は外国人観光客が多く歩いているが、今年はコロナ騒ぎで殆ど人が歩いていなかった。スキー場もガラガラだった。
羊蹄山をバックに!  ニセコでBCを滑るにはニセコルールというものがある。決まったゲートからでないとBCへ入場できないのだ。残念ながら今回ゲートは全て閉鎖されており、BCを滑ることはできない。しかも風が強く一番上のリフトは止まっている。リフト、ゴンドラを乗り継いでいける最上部まで行き、ゲレンデを滑っていると、花園エリアのリフトが動き出しそうということで、そちらに移動。花園エリアの最上部のリフトのところで、リフトが動き出すのを待つ明さんとはぎーと分かれて、もきちさん、みーこさんとで下の唯一のBCの非圧雪エリアに行った。普段は人が多く荒れている場所だそうだが、殆ど滑られておらず、一部パウダーが滑れた。しかし、直ぐに激重雪に変わり、3人ともMPPとなった。明さん、はぎーと合流し、今度は花園エリア上部のリフト右側を滑った。ここが今回一番滑ったエリアだ。本来ならゲート5から入るエリアだが、ゲート下部からトラバースしてBCに入る。既に何人も滑っており、場所によってはボコボコになっていたが、広いエリアなので、誰も滑っていない場所を選びながら数本滑った。5時間リフト券ギリギリまで滑って、駐車場に戻った。
 帰りに倶知安市街に戻り、残りの日数分の買い出し。夕食は魚介の鍋。酒は本日1升追加したが、全てなくなった。3日で5升半が皆の肝臓に消えた。

【3月21日】
1,000m付近から山頂へ向かう  今日も快晴だ!今日がみーこさんの最終日である。スキー場でなく、ニセコアンヌプリを宿から登ることにした。昨日の快晴から想像すると相当な重雪だろうが、仕方がない。入山口の駐車場からはしばらく平らで各自好きなところを歩いて山の方へむかった。雪面はカリカリだったので、少しでも緩むことを期待して日が当たっている尾根を上っていくことにした。1,000m位の稜線にでると素晴らしい景色が飛び込んできた。ここから稜線上を山頂まで登っていく。雪面は硬い。途中でみーこさんと自分はクトーを装着。1,200m下位になると、完全にアイスバーンとなり、シールだけでは登るのが厳しい状況になった。クトーの2人は登れるが、この急なアイスバーンを滑っても楽しくないということで、ここで登りは終了。
 登ってきた尾根はカリカリ。北側の斜面はアイスバーンの上ブッシュもあるため、スキー場の頂上から滑ってきたボーダーが滑っていた南側の斜面を滑ることにした。滑りはじめはちょっと雪庇っぽくなっており、急だったため、斜滑降で斜面が緩そうなところへ移動するが、上からの見た目と違い、どこも急斜面。数ターンしてトラバース気味に登ってきた尾根沿いを滑り、尾根に戻った。再度急斜面を滑ってまた登ってきた尾根に戻ったところで、ちょうど北側のブッシュも無くなったので、北側の斜面を滑ったところ、ところどころカリカリ斜面はあるものの、パウダーが味わえた。ここで2回ほど登り返して、パウダーを楽しんで宿に戻った。

宿に向かう北斜面

 みーこさんを送り、またニセコ酒造に行き、1升追加。今晩はキムチ鍋。酒は全てなくなった・・・。

【3月23日】
 本日が最終日。11時くらいには宿を出発するため、宿の西側すぐにあるスノーシェッドの上を滑ることにした。前日、そこのシュプールを見て気持ちがよさそうだなぁ、と皆が思っていた場所だ。いつも通り宿の北側をのぼり、西の方へ回り込むとスノーシェッドの上部に出る。北側を登り切った平らな場所につくと、ホワイトアウト状態となってしまった。暫く様子を見ても変化はなく、諦めて見える範囲の小ピーク(880m)を登って戻ろうと思ったところ、パッと視界が開けたため、予定通りスノーシェッドの方に向かうことにした。868mのちょっと上側でシールを外し、スノーシェッドに向けて滑った。スノーシェッド上部の樹林がないところを滑ったが、あまりいい雪とは言えなかった。まだ時間があるので、もう一度宿の北側斜面を登り最後の滑りとした。

最後の滑降
〈コースタイム〉
【3月19日】 五色温泉(15:30) → 850m付近北側尾根(15:55) → 五色温泉(16:30)
【3月20日】 五色温泉(7:30) → 850m付近北側尾根(7:50) → 五色温泉(8:20)
【3月22日】 五色温泉(駐車場)(7:30) → 稜線(8:30) → 下降場所(1,200m下)(9:45) → 五色温泉(12:00)
【3月23日】 五色温泉(7:30) → 880m(8:40) → 五色温泉(8:50) → 850m付近北側尾根(9:30) → 五色温泉(9:50)

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