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岩登り・屏風岩雲稜ルート
山蔦 隆宏

山行日 2022年5月27日~29日
メンバー (L)山蔦、西村、石毛、他1名

 モートー!
 三峰の皆さんご無沙汰しています。
 この3年で入会された皆さん、初めまして3年前に神戸への転勤で関東を離れたヤマツタです。よろしくお願いします。
 また遠方から遊びに来ていただいた皆さん、ありがとうございました。この場をかりて御礼申し上げます。
 岩のライングループや岩つばめで三峰山岳会の活躍に触れ、良い刺激をいただいています。
 本題に入ります。2月ごろの出張帰りに神戸に寄ってくれた西村さんに声を掛けてもらい屏風岩の雲稜ルートに行くこととなりました。当初は2人で計画していたところにガッちゃんと神戸の山仲間Iさんを加え4人、三峰と神戸労山の2パーティで臨みました。

【5月27日】
 金曜から月曜の3日の日程で横尾山荘泊、土曜アタックの計画でしたが金曜昼までの結構な雨予報。前日の昼から晴れれば問題ないって?駄目なんです、横尾谷の渡渉があるんです。ただでさえ雪解けで水量の多いこの時期の雨は鬼門。行ってみて駄目でした~は避けたかったのでギリギリまで迷いましたが西村さんの後押しで吹っ切れました。
 金曜の昼に雨が上がったばかりの上高地で三峰の2人と合流、Iさんとの自己紹介を済ませ横尾に向かいました。なぜか私のザックは千秋さんに10年以上前にもらった90L、渡渉用のウェーダーやら鍋の具材と4キロの氷付き。1人遅れながら3人の後を必死で追いました。重かった~。横尾から20分ほどの岩小屋跡から一般道を逸れて横尾谷の河原に入りました。1ルンゼ押出の15mほど下流に狙いをつけ胸までのウェーダーをまとい渡渉をしてみる。水量は股下まで、渡渉も大丈夫そう。河原に荷物をデポして山荘に戻り18時、ご飯を食べて、お風呂に入って翌日に備えます。

【5月28日】
長―い1P目  4時に一度出発しましたがパラパラと来たので一旦撤収、1時間半の二度寝の後再度スタート。6時に渡渉、1ルンゼの上部はアイゼンを効かせて7時半T4基部に到着。この時期はアイゼン要りますよ。1ルンゼ最奥からT4に向けて大きな自然落石があり丁度取り付き辺りに襲いかかります。時間掛けずにスタートするのがオススメです。T4末端から左に少し上がったところのリングボルトが取り付き。かなり雪が多く取り付き特定に時間を掛けていると後ろから来たパーティに先を譲ることになりました。(実はこのパーティも神戸労山、日程かぶりは偶然です。)8時半登攀開始。小さく右上から直上、立派な支点まで短いピッチ、2Pは左のスラブ樹林帯の木で切ります。ロープを畳んで屏風岩基部まで尾根歩き。簡単とは言え岩場なので気をつけて。
 10時半屏風岩基部着で11時半1P目スタート、Iさんとガッちゃんの女性2人がリードです。50mロープほぼ一杯の長いピッチ、5.7?、もっと難しく感じました。5.9かな?焦らずにレストするのが良さそうです。
 核心は小ハングでピナクルテラスが終了点。
 2P目、ヤマツタ、西村リード。小さく右上しフェースに入るところが核心
 鐙使っちゃいました。最終のガッちゃん回収できず、痛恨の残置です。(帰りの懸垂の時に神戸のパーティに回収してもらいました。)今回一番痺れました。その後は右上を続け左上するルンゼに着いたらひと安心。
 3P目、屏風の代名詞、鐙ルートです。ツルベでIさん、ガッちゃんがリードで行きます。2人共練習の成果が出ています。問題なくかけかえます...
 つまらない...
 私もセカンドで登ります。直上した終了点は左ハーケン、右錆びたリングボルト。古いステ縄が4本ほどかかっていますがオススメ出来ません。直上の終了点からは見えませんが3m右上にしっかりとした懸垂支点があるので3P目はここまで伸ばした方が良いです。
3P目鐙登攀中  カンカンカン、ここでタイムアップ14時20分懸垂下降スタートです。西村さんは3P取り付きで寝ています。
 3Pダブル懸垂、大テラスダブル懸垂、屏風基部歩き、シングル懸垂、T4樹林帯ダブル懸垂でT4基部到着。落石には気をつけて。
 渋滞もあり、上まで行けませんでした。残念!次に行くときは頭まで抜けたいと心に誓いました。

〈コースタイム〉
【5月28日】
横尾(5:30) → 渡渉点(6:00) → T4基部(7:30) → 屏風岩基部(10:30) → 1P目登攀開始(11:30) → 3P目終了下降開始(14:20) → 横尾(17:50)


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