天気は快晴で、積雪は情報通り平均して膝上くらい。あまり寒くないので安心した。天神尾根に向かう道すがらラッセルを体験した。雪がサラサラしていて思った以上に足が取られて進まない。1回こけると体勢の立て直しに苦戦した。進まないのがもどかしいが、進まなすぎてなぜか楽しくなり全身雪まみれになりはしゃいでしまった。ちょうどよい場所を見つけてテントを張ったら、今度はトイレ作りにもチャレンジ。雪山のトイレを作った事も見た事もないので、誰か教えてくれませんかと尋ねたが、想像力働かせて作ってみてと言われてしまった。意気込んで作ってみたものの、ただの穴にしかならなかった。午後だと雪がしまって作りやすいらしい。
10:50頃訓練開始。俊介さん講師の元、キックステップなど歩行練習と、ピッケルの持ち方を復習。アイゼン歩行は雪質的に微妙で明日に持ち越し。ラッセルは、力んでも力まなくても進みにほぼ影響がない為、自分のリズムで「無」でやるのがコツだとアドバイスをもらって参考になった。続いてガッチャン講師の滑落停止訓練。滑り台を一箇所作ったが、滑りがイマイチなので大きめの袋を尻に敷いた。それなりにスピードが出て楽しくなり、またはしゃいでしまったが、実際の滑落時には3秒以内に停止しないとスピードが出てしまい止められなくなり、実際に亡くなった方もいると聞いて気が引き締まった。しかし3秒以内に停止姿勢に持って行けるか不安がある。滑らないのが1番と聞いて、正しい歩行を学ぶのは大事だと再認識した。続いて古屋さん講師の支点構築とロープワーク。ピッケルによるアンカーの作り方から雪上での確保方法(スタンディングアックスビレーと腰絡み＆肩絡み)と、アンザイレン方法(チェストコイル)を実践した。川口さんとペアになり体重を掛けたりロープを引っ張ったりしたがびくともしなかった。川口さんの安定感は半端ない。
続いてハギーさんのビーコン操作訓練。電池の容量確認と、サーチとセンドの挙動確認。電池交換タイミングの質問では皆さんの話が参考になったが、少なくとも自分の機種と電池だとどれくらい持つか目安を把握しておきたいと思った。雪崩で雪に埋もれたらどうなるか、ダテさん・大瀧さん・雅さん・私が実際に雪に埋まった。被さった雪はほんの30cm程度だったと思うが、重くて動けなかった。私以外は顔まで埋まっていたが、叫んでも声が遠い。一度息を吐くと肺に空いたスペースが圧迫されて息が吸いづらくなると言っていた。1日目の訓練は終了。それぞれのテントで食事と宴会。私のテントでは大瀧さんが手際よくご飯を用意してくれて、しかもめちゃくちゃ美味しかった。真ん中テントのダテさんの恋バナがちょいちょい聞こえてきた。酒が無くなると同時くらいに就寝。去年の富士山の雪訓が極寒で眠れなかったので真ん中で寝させてもらったが、大変暖かくて熟睡する事ができた。