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縦走・岩手山~乳頭山
リベンジを誓う!岩手~秋田縦走
大瀧 美樹

山行日 2023年11月3日~5日
メンバー (L)大瀧、鈴木(一)、斎藤(吉)

 毎回計画するものの、天候に苦しめられなかなか実現できない東北の縦走。比較的天候が安定しやすい11月初旬の連休を利用し、雪山に向けた体力づくりも兼ねて秋の東北を堪能するロングルートを計画した。当初の予定では、岩手山から始まり三ツ石山、八瀬森、大白森、小白森、田代平を抜け乳頭山に登り、最後に乳頭温泉で汗を流して帰京するプランを考えた。
 「今回こそは完遂したい・・・。」と強く願っていたが、日にちが近づくにつれどうも雲行きが怪しい。ヤマテンとにらめっこをしながら当日を迎えた。
 11月3日盛岡駅で集合し、いわて銀河鉄道にて滝沢駅に行きそこからタクシーで馬返し登山口に向かった。朝はとてもよい天気で、岩手山の悠々とした姿が秋らしい景色の中に映える。

馬返し登山口から岩手山を望む。この後天気が悪化  気持ちよく登山を開始したが、二合目あたりで熱が上がりなかなか前に進めない。前日まで風邪気味だったが、まさかここで悪化するとは・・・。そして、時間が経つにつれて風も強くなり黒雲が広がってきた。雨が降る前に何とか不動平避難小屋に到着し、薬を飲んですぐに爆睡。夕方には体調はだいぶ回復したが天候は悪化。夜には猛烈な風と雨で避難小屋の扉が強風でバタンバタンと鳴り響く。翌日は、鬼ヶ城コースで三ツ石山まで抜ける予定だったが、天候の回復が見込めないため風の影響を受け辛いお花畑コースで三ツ石山まで向かうことにした。
 朝起きると雨はだいぶ治まっていたが風はまだまだ強い。霧雨が降る中、2日目がスタートした。お花畑コースはところどころ温泉が湧いており硫黄で白く濁っているところもあれば、大地獄谷では赤土になり噴気孔からは大量の蒸気が噴出していたりと景色の変化が大きく自然の面白さを感じられた。切通し分岐点に到着すると、雨が強くなり雷が遠くで鳴りだした。犬倉山の稜線あたりでは雷が頭上でゴロゴロと鳴りだし時折ドーンと雷が落ちる。そして大松倉山につく頃には大雨が降りだした。急いで三ツ石避難小屋に駆け込み雷と雨が治まるのを待つことにした。3人ともびしょ濡れになったため、衣類を乾かしながら様子を見ていたが土砂降りとなり治まる気配がない。1時間以上が経過し、ルートの変更を余儀なくされた。3人で話し合い翌日は天候が回復する見込みだったため、一度滝ノ上登山口に降り、翌日乳頭山に登ることにした。(やはり計画通りにいかない・・・)
 三ツ石避難小屋から滝ノ上登山口までの道は、大量の雨で沢のようになり泥がぬかるんでつるつる滑る。泥だらけになりながら下山し2日目を終えた。
 3日目は、昨日までの天気が嘘のように回復し雲ひとつない青空が広がっていた。

湿原を気持ちよく歩く素晴らしい天気の中、乳頭山を目指す

 だだっ広く広がる湿原を気持ちよく歩き乳頭山に登頂。その頂から、自分たちが歩いてきた山々や当初歩く予定だった山々を見ながらリベンジを誓った。

〈コースタイム〉
【11月3日】 馬返し登山口(7:20) → 不動平避難小屋(12:00)
【11月4日】 不動平避難小屋(5:40) → 大地獄分岐(7:10) → 黒倉山(8:00) → 犬倉山(9:00) → 大松倉山(10:00) → 三ツ石避難小屋(10:30) → 滝ノ上温泉登山口(15:00)
【11月5日】 滝ノ上温泉登山口(7:00) → 白沼(8:10) → 乳頭山(10:20) → 一本松温泉跡(11:50) → 国民休暇村前バス停(12:50)

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